2012年7月25日水曜日

ツェルニー30番に挑戦

先日、久しぶりにレッスンに行きました。
ずっと先生と喋ってたのでピアノはとうとう一音も鳴らさず。

色々喋ってはっきりしたのは
「未だにヨロヨログダグダな悲愴をちゃんと弾けるようになりたい。そしていつかは30番を弾きたい。それもコンクールに出せるレベルで。」
と自分が思っているということ。

それに対する先生の回答は
「ベートーヴェンのソナタをコンクールレベルで弾きたければツェルニー30番、40番は避けて通れない」。
でした。

これ、もうちょっと負けてもらえないかなーと思ったんですが。
例えば部分練習を積み重ねたら曲は完成するんじゃないかとか。

でもそうじゃないと。そういう問題ではないと。

ここで膠着状態に陥りまして、とうとう先生が一言
「とりあえず30番やってみます?」



考えてみれば、なぜツェルニーを避けるのか、実は理由はありませんでした。
子供の頃はツェルニーやらなかったし。辞めた時に使っていたのはハノン、ソナチネ、ブルグミュラー18でした。(ブルグ18で最初に弾かされた曲がスケールの塊だったので決定的に嫌気がさしたのがピアノを辞める原因になりました。しかしこれは余談です)

ツェルニーは無味乾燥でつまらない、とずっと思っていました。
しかし本当のところは、本屋で立ち読みしたくらいで弾いた経験は全くなく、ただ他人の感想だけで出来上がったイメージを抱いていただけでした。

じゃあちょっとやってみようかな。

ってなわけでレッスンの帰りに30番を買ってきました。

ネット上では30番の曲は難易度順に並んでないとか1番が一番難しいとか言われてますが、それも先生に聞いたところ
「そう?私は難易度順に並んでいると思うけど」
ということだったので、まず1番から手を付けてみました。

ざっと最後のページまで見たところ、最初の4曲くらいは一週間でレッスンに持っていけるだろう、なんて考えていたのですが、いざ弾いてみたら1番で早くもつっかかりました。
4指がね、ちょっとね、弾けてないんですよね。

ここは虚心坦懐に行くしかない。

一音ずつ区切ってゆっくり弾いてみたら、4指は別に問題なく動いています。
速く弾こうとすると力んじゃうんですよね。手首とか、肘とかね。それで4指がうごきにくくなっちゃってるんですよね。

一音ずつ、ハイ弾いて、ハイすぐにチカラをぬいて、とやっていると、なぜか心が清らかになったような気分が。
きっと、集中力を高めることで邪念が消えるのでしょう。おお、まるで座禅のようじゃ。

そうして清らかな心で清らかな音を奏でていますと(←自分で書くなよ)、
なぜかリストの「泉のほとりで」を連想します。


ベヒシュタインの音を堪能できるお気に入りの録音です。

まあ難易度とか全然違うんですが、
この演奏をイメージしながらペダルを踏みまくって弾くと、音の美しさにウットリです。陶酔です。ゆっくり弾いても退屈じゃありません。
これはなんだかいい拾い物でした。

しかし、こうなると「泉のほとりで」も弾いてみたくなるなあ…。

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