2010年1月15日金曜日

丘の上の家

急勾配の坂を上って、少し丘を横切ったところに、その家はありました。
平屋建ての家から丘の下を見下ろす夜景はとてもいい眺めです。
二重の擁壁に囲まれた庭には、モミジやらなんやらの大木が、丹念に手入れされた姿を夜空に映してそびえ立っています。

という家が売りに出ていまして、
結構いい値段がついてるんですけど、
小学4年の頃から庭いじりに精を出していた自分としては血が騒ぐ一方。

管理している不動産屋に行って話を聞いてみると、
この家は厳格かつ神経質な夫婦が昭和30年代に建てたもので、
一生この家と庭を管理していくつもりだったのが、
ご主人が昨年の秋に腰を痛めて入院して、
この高台にある家に住み続けるのはもはや困難と判断し、
やむなく売りに出したものだそうです。

ご夫婦は既に平野部にあるマンションに引っ越して、丘の上の家を売りに出されましたが、
腰を痛めてない奥さんは売りに出した旧宅をこまめに手入れをされているそうで、
道理で家も庭木も手入れが行き届いているはずです。

この手入れの行き届いた家と庭を見たとたんに、
非常に欲しくなりましたが、
この家を買うということは、この手入れの行き届いた庭の管理も引き受けないといけないということで、
不動産屋で聞いた話では、植木屋に一回15万の手入れを年2回頼んでいたとのこと。

私の祖父は非常に浮き沈みの激しい人生を送ってまして、
多分昭和30年代だと思うのですが、
羽振りのいい頃に純和風の広大な庭が付いた純和風の家を買い、
当時の物価で、庭の管理費だけで1年で120万かかったという家の維持費に困り、すぐに手放してしまったそうです。

墓参りの折に、母親が「これがその家よ」と教えてくれた銀閣寺の近くの家は、高い塀に囲まれてはっきりとは見えませんが、今は普通の洋風の庭になっているみたいです。

そんなことを考えていたので、庭の維持費が年たったの30万と聞いて拍子抜けしたのですが、不動産屋の営業の前ではそんなことは言えず。

しかし、この家を買うと、自動的に庭のお守りがついてくるわけで、
それに見合うほど庭に惚れ込んでいるかというと、ちょっと微妙。
これが小掘遠州(非常に有名な作庭家)の作とかだったら、年30万の維持費なんて安いものと自信を持って言えますが、
この家は、う~ん、どうかなあ。
明後日、日の高い時にあらためてじっくりと見に行く予定。

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2 件のコメント:

紫游 さんのコメント...

なんだかワクワクしますねー。
いいなぁいいなぁ。
私もベーゼンドルファーが置ける家がほしいなぁ。
やっぱりグランドピアノ置くなら一軒家のほうがいいのでしょうか。
hotglassさんが今住まれているようなマンションなら
いいのでしょうが、普通のマンションでグランドピアノは
ひんしゅくですよね。
せっせとロト6を購入します。

hotglass さんのコメント...

紫游さん

普通のマンションだと、管理組合から「防音しててもグランドはダメ」と言われるケースもあるそうで。
なんだかんだ考えると、一軒家を探すほうが早いんですよね。