2024年3月30日土曜日

明日発表会だと思っていたら今日でした

いつものように全然練習してないのですが、明日発表会なので今日は頑張って練習しよう、と思いつつダラダラとローエングリンを聞いていたら、後もうちょっとで第3幕が終わるというところでスマホに電話がかかってきました。

音楽教室からです。発表会の前日に何の用だろうと思いつつ電話を取ったら、

「出演時間がもうすぐです」

というお知らせでした。

そんなばかな。

グーグルカレンダーを見たら確かに今日の予定に入ってました。この予定を入れたのは自分なのですが信じられません。

スタッフの方の機転と配慮のおかげで(ありがとうございます)プログラムの最後に回していただきましたので、あと30分。少しだけ時間に余裕があったので、慌ててロマンティックなワルツを2回弾きました。焦っているので何度か間違えましたが、間違えた箇所を練習する暇はありませんでした。

去年はスーツを着て出たけれども、今年は止めようかとずっと考えてたのですが、この土壇場ではもうスーツに着替える時間は無く、普段着で出るしかありません。しかし膝が(比較的)出ていないズボンに履き替えることで一応自分を納得させました。

会場までは幸い歩いて数分なのですぐに到着、楽屋のモニターでホールの演奏を聴きます。私の次の番の人が弾いていました。私のせいで突然順番が早まってしまい、焦らさせてしまったかもしれないと思うと申し訳ない気持ちで一杯です。

私の番まで三人の方が弾かれましたが、みなさん上手い。暗譜でとちることなく難しい曲を淀みなく弾いてらっしゃる。メチャクチャ安定していて、なんだか気圧されてしまいます。こんな人たちの後に弾くなんて許されるのでしょうか。でももうどうしようもない。

前の人が終わり、譜面台をセットして貰って、自分の名前を告げるアナウンスの後で舞台に出ます。

持ち込んだ楽譜は縮小コピーを横に繋いだもので、6ページと結構長いので譜面台にギリギリ載りきれず、今まで端が倒れ気味だったんですが、コンサートグランドだからなのか譜面台がかなり横長で、コピー楽譜は倒れずにちゃんと乗りました。まずは一安心。

鍵盤を眺めると、なんだか四角い。白鍵の手前の角が丸くなってなく四角いのが違和感あります。黒鍵も幅が広い気がする。昔見たパイプオルガンの鍵盤がこんな感じだったような気がします。でも弾いたらピアノの音がしました。

ピアノの音がしましたがなんかモゴモゴした音です。音が全部客席の方に行ってしまっているのか自分にほとんど返って来ないので、布団の上で弾いているような感じがします。

違う音を何度か弾いてしまったり、今まで全く止まったことのない箇所で止まってしまって弾き直したり、弾いたつもりなのに打鍵が浮いて音が出なかったりと色々ありましたが、なんとか最後まで弾きました。やれやれ。

レッスンで先生に言われたことで気にかけていたのは、3拍子の3拍目がちょっと短くなる時があって、その為に次の音もちょっと短くなり、雪だるま式にどんどん短くなった結果走ってしまうということでした。それで3拍目をきちんと伸ばすように心がけていたので、あまり走ることは無かったと思います…いやちょっと走ったかも。

帰りに(多分出演者の方から)、間に合って良かったですね、と声をかけて貰いました。いやはや全くその通り。もし電話をかけて貰わなかったと思うと、スタッフの方には本当に感謝しかないです。

去年は大崩壊したし、2年連続の災難でした。来年こそは成功させたい。来年はブラームスの間奏曲Op.118-2で出る予定です。これから譜読みなのでどうなるか分かりませんが。



にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

2023年10月7日土曜日

ミスを無くす練習をし尽して、ミスが無くなったら何をしたらいいのか

 ロマンチックなワルツをボチボチ練習しています。

ミスする箇所を片っ端から部分練習で潰したらミスがかなり減って来たんですが、ミスが無くなったらその先何を目指して練習したらいいんだろう?という事を考えています。

とは言っても、音の間違いやつっかえが無くなってきたというだけで、よくよく楽譜を見ると、

・強弱記号をガン無視

・保持音なのに保持してない

など、まだまだ楽譜に書いてある通りに弾いてなかったりします。

また、イマイチだなあと思いつつ何も考えずに弾いている箇所もあります。

そういう箇所をピックアップし、落ち着いてどういう風に弾くのが良いのか考えて、ゆっくりしたテンポで部分練習してみると良くなったり。

では楽譜の指示が全部できて、部分練習もイマイチな部分が無くなるまでやり尽したら、後は何をしたらいいのでしょうか?

音楽的完成度を上げる?

でも音楽的完成度って具体的に何なのか、何をしたら完成度が上がるのかよく分かりません。

今度先生に聞いてみよう。

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ

にほんブログ村

2023年9月30日土曜日

ロマンティックなワルツ(今の先生では)初レッスン

 本ブログを読み返すと(以前は「ロマン"チ"ックなワルツ」と書いてましたが)結構この曲のこと書いてました。なんだかんだで長い間ネチネチやってますし、2013年にはこの曲で発表会に出てます。ちょうど10年前ですね。そんなに昔の話だったとは。

この曲は発表会で弾いてないと思ってましたが、思いっきり記憶違いでした。ブログ書いてて良かった。記録が無かったら捏造記憶に上書きされていたままだったでしょう。とはいえ発表会で弾いた記憶が全くないので本当にキョトンとしています。まあ10年も経てばきれいさっぱり忘れるのも無理はないかもしれません。

というわけで、前回のレッスンでシューマンの「別れ」が終わってからちょこちょこ練習してました。主に後半でつっかえまくっているので、後半3ページ、特に最後のページを重点的に攻めました。この曲はドミソとかの読み易い和音じゃない、ぱっと見で分からない変態和音が多い(さすがドビュッシー…)ので、そこで主につっかえます。あと、どういうわけかフラット系の曲なのにドとかファに不要なシャープを無意識に付けてしまうといった事故が多発します。そういうところを攻めました。

今日のレッスンでは最初に通して弾きましたが、意外にも真ん中辺でつっかえポイントが多発しました。

重点的に指導して貰ったのは主に左手で、1ページ目の、それまでの流れとは違う音がポツンと出てきて「この音をよく味わうように」だったかな?「違う音だという事を意識して」だったかな?そういうことを言われました。

また2ページ目で、左手の和音が半音ずつ上がっていく流れがあるんですが、その流れを掴む為に何度か弾いたりしました。この箇所は左手が主旋律で右手がオブリガードになっているとのこと。全く気付いてなかったのでこの指摘には大変驚きました。

この箇所、改めて弾き直すと、2ページ目の割と弾き込んだ箇所の筈なのに結構つっかえてスムーズに弾けません。今までは後半3ページばかり練習してきたので、重篤なつっかえ方(変態和音がとっさに読めず5秒ほど固まる)は減ってきたのですが、その分、軽微なつっかえ箇所が問題として浮上してきた格好です。家に帰ってから練習しました。

家に帰ってからピアノを弾いてレッスンの復習をするというのも、考えてみれば自分としては珍しい気がします。大体は「はーレッスン終わったやれやれ」とコンビニで買ったワインを開けて祝杯をあげたりなんかしてグダグダしてしまうのですが、最近は節約の為アルコールを控えるようにしていることもあってピアノに向かう余力と時間があります。

来年2月にこの曲を発表会で弾くとして、次の曲は何にしよう?と早くも考え始めています。昔の曲の再利用じゃなくて全くの新曲も見て貰いたいという気持ちがあるのですが、そうなると今から譜読みしないと間に合わない感じがします。

ちょっと思い付いたのはブラームスの間奏曲Op.118-2ですが、田所先生の難易度が22なんですよね。難しすぎる。なんかいい曲ないかな。


にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

2023年9月9日土曜日

今日は一杯練習したな

 今日はレッスンでした。

予定通りシューマン・森の情景より「別れ」は今日でおしまい。

あまり何も言われなくて、最後に通して弾いて終わり。後は雑談でした。

次の曲は「ドビュッシーのロマンティックなワルツにします。」とお伝えし、来年2月の発表会で弾くということになりました。

前回の記事で「ロマンティックなワルツはそんなに良い曲にも思えない」てなことを書きましたが、家に帰ってから練習してみたら結構良い曲じゃないかと思えてきました。

今まで練習してきたどの曲にも言えることですが、最初の方はまあまあ弾けても中間部くらいから怪しくなって、最後の方になるとつっかえまくりになります。いつも頭から練習しているからそうなっちゃうんですよね。それに大体の曲は後ろの方が難しい…逆だったらいいのに。

今日はその点に注意して、全6ページのうち後半の3ページを繰り返し練習しました。

どういう訳か何だか練習に熱が入って、後半3ページを集中的にやっつけると少しずつ弾けるようになってきまして、そうすると段々楽しくなりました。気が付いたら2時間くらい弾いてたかな?もうちょっと弾いてたかな?

それと、つっかえるところを右手だけでも片手練習を数回繰り返したらちょっと楽に弾けるようになりました。今頃何を言っているのかという基本中の基本みたいな話ですが、最近ピアノに殆ど触ってなかったんで練習の仕方をすっかり忘れてしまったみたいです。

まあそんなわけで、今日は珍しく一杯練習したな、という話でした。

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村

2023年9月2日土曜日

先生が代わりました

長らくブログを更新してませんでした。あまりにも間が空くと死んだかと思っている方もいらっしゃったかと思います。大丈夫です。死んでません。

今まで習っていた先生が体調を崩され、医者に相談したところ「仕事を縮小した方が良い」と助言されたとのことで、音楽教室の講師を辞められることになりました。

それで同じ音楽教室の新しい先生に引き継いで頂いたのですが、今まで習っていた先生が仰るには「当音大の次代を担うホープ」とのこと。先生のお名前で検索すると留学歴、受賞歴など華やかで否が応でも期待が高まります。

4月から新しい先生のレッスンが始まりました。先生は非常に物腰が柔らかく、丁寧な言葉遣いの方でした。でも言うことは言う先生で、

まず姿勢を言われました。椅子が高過ぎること、背中が自由に動いていないことです。ドイツに留学したらまず最初に椅子の座り方からレッスンが始まったという話を聞いたことがありましたので、ちょっとだけドイツ留学気分を味わいました。

前の先生にはベートーヴェンピアノソナタ第30番第3楽章の第5変奏に入ったところまで見て貰ってました。でも「これは難しすぎる」ということで、2回見て貰った時点で止めになりました。まあ全然練習しないからですけれども。

そしてインヴェンションの第13番と月光ソナタの第1楽章をやることになりました。しかしこれも数回で止めることになりました。譜読みが全然進まないからです。

そこで話し合いになり、とにかく譜読みが辛いこと、ピアノに対するモチベーションが湧かず、なかなかピアノに触る気にならないことをお伝えし、既に譜読みができているシューマン「森の情景」の"別れ"を見て貰うことにしました。

この曲は譜読みができている為か指導がとにかく細かく、かつ具体的で分かり易いのです。今まで二人の先生に見て貰った曲なのですが、段違いに細かいです。弾いている曲の難易度はまるで違いますが、スーパーピアノレッスンみたいです。そうなんです。スーパーピアノレッスンみたいなレッスンを受けてみたいと思っていたので、願いが叶いました。

そんなスーパーなレッスンだった"別れ"も次回で終了です。次の曲は来年2月の発表会に出す予定です。やはり譜読みしたことのある(つまり一度レッスンにかけた)曲から選びたいと思いますが、何にするか迷います。

発表会に出してない曲にしたいと思いますが、昔から譜読みが遅いので大体の曲は発表会で弾いてしまいました。そこで出したかどうか忘れてしまった曲があります。ドビュッシーの"ロマンティックなワルツ"です。

発表会で弾いたかもしれない間接的な証拠としては楽譜の縮小コピーをテープで止めた物が残っています。こんなのを作るのは発表会くらいなので、発表会で弾いたのかもしれません。しかし発表会で弾いた記憶が全くありません。

ただ記憶にあるのは、当時の先生に「もうこの曲を止めたい」と言ったことです。「さあこれから弾き込みというところなのに、ここで止めるのは勿体ない」と先生が仰るのにも関わらず止めてしまいました。だからこの曲をちゃんと弾き込んで成仏させてやりたいという気持ちがあります。

問題は、"ロマンティックなワルツ"は"別れ"ほど惚れ込んでいるわけではないことです。来年の2月までモチベーションが保てるでしょうか?


にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←弾き込んだら惚れ込むかも…だったらいいな
にほんブログ村

2023年2月26日日曜日

今日は発表会でしたが全然練習できてませんでした

 今日は発表会でした。

散々な出来でした。何度もつっかえて弾き直しました。楽譜持ち込みで、あれほど弾けるテンポで弾こうと固く思っていたのに、結局走ってしまったようです。

弾いた曲はベートーヴェンピアノソナタ第30番第2楽章です。レッスンで見てもらってたのはずっと前で、それからしばらく毎日弾いていたのでなんとなく暗譜のようなものが若干できてたとはいえ、怪しいところもあちらこちらという状態でした。

実のところ、ここ数ヶ月ずーっとピアノが弾きたくなくて練習してませんでした。

発表会が近づいてからまたレッスンで見て貰っていたのですが、全然エンジンがかからなくて、ピアノにほぼ手を触れず。

何をしていたかというと、暇さえあればネット。ネットを見ているだけで幾らでも時間が経ちます。起きていられる元気があれば起きてPCでネット。起きる元気がない時は布団にくるまってスマホでネット。

これは心にエネルギーが溜まってない状態なんだろうと思います。多分鬱から来るものでしょう。去年の10月に復職してからずっと週一回出社するだけの在宅勤務で、通勤地獄からほぼ解放され、仕事もストレスがかからないように簡単な物しか与えられていないのでストレスフリーだと思っていたのですが、それでもじんわり疲労が蓄積されていたようです。

それと、精神的なパワーというかエネルギーというか、そういうものが無いとピアノは弾けない気がします。ピアノを弾くより布団にもぐってスマホをいじっている方が遥かにエネルギー使いませんもん。

だから、ピアノを弾くとストレス発散になるとか気持ちがスーッと落ち着くとかいう人が凄く羨ましいんです。なんでそんな風になれるのかなあってずっと思ってました。ああ、ピアノが癒しだと言ってみたい。

なんで今のピアノが癒しにならないか考えてみました。一つ思ったのは、身の丈を超えた難しい曲を弾いているからではないかな?

そこで試しにソナチネアルバムの4番を弾いてみました。これは小学生の時に一回だけ出た発表会で弾いた曲で、発表会の時に散々練習したので指が覚えていて、ピアノを再開する時に最初にちょっと弾いてみてと言われてスラスラ弾けたので驚いた記憶があります。

で、いざ弾いてみると色々つっかえるんですがまあまあ弾けます。でもこれが楽しいとか癒しとかストレス発散になるかというと、そうかなあというやや否定的な気持ち。

今度は趣向を変えてインベンション8番を弾いてみました。両手で合わせるともたもたしてさっぱり進まないので左手だけ弾いてみたら、これが結構楽しい。久しぶりにピアノを弾いて楽しいという気分が蘇りました。ああ良かった。

今日の収穫としては、今度またピアノが弾きたくなくなったら、とりあえずやれそうなところからボチボチ攻めてみる、というところでしょうか。

今までも何度もピアノ嫌とかめんどくさいとか言っていたのですが、それでもなんだかんだでピアノ再開後二十数年経ったので、きっとこの先もこんな調子でぶつぶつ言いながら続けていくんだろうと思います。あーだのこーだの言いながらちょっとずつできることも増えてきたしね。


にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ→細く長く続けるのが結局はいいんだろうなあ
にほんブログ村

2022年9月16日金曜日

【オーディオ】HQPlayerでDSD1024にアップサンプリングした音が凄い

音楽をPCで聴くようになって随分経ちます。

以前はEsoteric P-0(後にP-0sにバージョンアップ)という高くて重くて大きいCDトランスポートを使っていたのですが、Frieve Audioというアップサンプリング機能付き再生ソフトの音が非常に良くて、P-0(s)は売ってPCに一本化しました。

Frieve Audioは設定ファイルでリサンプリングフィルタのタップ長を上げて設定して4倍アップサンプリングすると音が良くなりました。タップ長を上げれば上げるほど音が良くなるのが楽しくてどんどん上げて、最終的には1677万タップ(2^24-1)まで上がりました。そうなるとPCに相当の性能を要求しますし、音が出るまでの時間が長大です。

あんまり時間がかかるので段々面倒くさくなりFrieve AudioからBug Head Emperorに代えましたが、これも結構時間がかかるソフトでした。その後RoonとHQPlayerの組み合わせの評判が高いので使い始めました。

HQPlayerは音は良いもののユーザインタフェースがしょぼいので、そこをRoonでカバーします。

HQPlayerにはDSD2048にアップサンプリングする設定があるのですが、使っているデジタルアンプTechnics SU-C700はDSD128までしか受けられないので、DSD128にアップサンプリングして聴いていました。

しかし手持ちのDAC兼ヘッドホンアンプiFi micro iDSD BLはDSD512まで受けられるので、これをアンプのアナログ入力に繋ぎ、DSD512で聴いてみました。

デジタルアンプSU-C700はアナログ入力だとADコンバータを経由するのでその分音が悪くなる筈です。

でもやってみたら、アンプのデジタル入力にDSD128を入力するより、DSD512をDACに入れてそのアナログ出力をアンプのアナログ入力に入れた方が音が良かったのです。

もちろんDSD128同士で比べたら、一度アナログに戻してからもう一度デジタルにする余計な手間が発生する為、DACを通した方が音が悪いのですが、DSD512アップサンプリングはそのデメリットを上回りました。

これは朗報です。DACはデジタルアンプよりもずっと技術の進化が早く、かつ安い(物もある)ので、DACが活用できるのなら常に最新デジタル技術を堪能できるわけです。

最新デジタル技術の最先端はDSD2048ということになるのですが、調べた限りDSD2048を受けられるDACというのは未だ無くて、DSD1024を受けられるDACもほんの一握りです。

DSD1024を受けられる(かつ今買える)DACの中ではDenafripsという中国メーカーのAres IIというDACが最安でした。

DACの進化は早いので、気兼ねなくどんどん買い替えて最新技術を楽しもうと思うとあまり高いものは買えません。それに頑張って高いものを買っても「ひょっとして安い物でもほとんど違わない音が出せるのではないか」と疑心暗鬼になって気が休まらないんですよね。まあ全部試聴できれば問題ないのですが、日本ではDenafripsの取り扱いが無いので聴きに行けるところがありません。

最安と言っても10万円を超える物ですし、中国から輸入すること、中国製品であることからトラブルが心配でしたのでしばらく悩みました。

ネットで評判を調べると日本で買ったという人は殆ど見つかりませんでした。ただ海外のレビューでは好評でしたし、特にStereophileのRecommended Components(これ結構信用してます)に載っているというのに後押しされて思い切って注文しました。勝間和代も「迷ったらリスクの高い方を選べ」とYouTubeで言ってましたしね。

最近は円安が激しくて海外製品を買うには時期が悪いのですが、それでも12万円ちょっとで済みました。

中国からの輸入は今回が初めてなのでドキドキしましたが、全く難しいことは無く、au PAYカードを登録したPayPalで支払えました。カードで直接払えるし、その方が有利なレートになるらしいのですが、なんとなくカード情報を出すのは嫌だったので。

土曜日に注文して翌週の木曜日に到着したので、4営業日で着いたことになります。あっという間です。

FedExで輸送されて日本に着いてからはゆうパック扱いになったので、ネットで近所の郵便局で受け取る手配をして無事受け取ってきました。わざわざ配達して貰わなくても済みますし、こちらもいつ来るのかヤキモキしながら待たないで済むので楽ちんです。

中国メーカーだしトラブルはつきものなんだろうなあと恐る恐る音出ししたら、ちゃんと音が出ます。まずこれに感激。

そしていよいよ本題のDSD1024。DSD1024をUSBで伝送するにはUSB3.0でなくてはならない筈とネットで書いている人がいて、Ares IIのUSB入力端子はどう見てもUSB2.0なので音が出るのか心配でしたが杞憂でした。ちゃんと音が出ました。DSD1024で何時間も聴いていますが一度もトラブルはありません。

感想としては、

・音のきつさが取れる

・音の芯がしっかりとしてきて実体感が上がる

・楽器の音がリアルになる

・楽器の音色が美しくなる。良い楽器を使っているんだなということが分かる

・楽器が歌っていることが分かる

・音の透明感が上がる

・音のニュアンスが深くなる

・音がより鮮やかになる

・音の表情(くすんだ音、あいまいな音、クッキリした音等々)がより細かく聴き分けられる

・音のヌケが良くなる

・リズムのキレが良くなる

・臨場感がある

・音場が前後左右に大きく広がる

・録音によっては体が音に包まれるようなサラウンド感がある

・低音に濁りが無くなり、よく締まってタイトになる

・低域が伸びる

・音量を上げても全然うるさくない

といいことずくめです。優秀録音はとんでもなく素晴らしくなり、そうでない録音はそれなりに底上げされます。

DSD512、DSD256、DSD128と下げていくとこれらの特徴が減退していきます。何度か聴き比べてみましたが、やはりDSD1024がベストです。

DSD1024にアップサンプリングしたCD(のような16bit/44.1kHzの録音)の音を聴いていると、CDかハイレゾ音源かという区別にはあんまり意味がなくて、優秀録音かそうでないかという区別があるだけだと思うようになりました。DSD1024だとCDでも優秀録音なら「あれ?これハイレゾだったっけ?」と錯覚するような素晴らしい音が聴けます。ここまで良い音が出るんだったら別にもうハイレゾいらないんじゃないの?と思うくらいです。

かといってハイレゾ音源に意味がないかというと、最近のハイレゾ音源を適当に選んでDSD1024にアップサンプリングして聴いてみたら、これまた度肝を抜くくらい良い音なんですよね。この音はCDからのアップサンプリングでは出せないなと思ったりで色々悩ましいです。

PCはCPUが12900K、GPUがRTX3060です。HQPlayerはフィルターとシェーパー(DSDの場合はモジュレータ)という音質に関する設定があってそれぞれ沢山の選択肢があり、自分の好みで選ぶようになっています。しかしPCの負荷がそれぞれに違い、重い設定だと音飛びしたり、そもそも再生できなかったりします。

今の設定はフィルターがCDではsinc-M、ハイレゾではpoly-sinc-gauss-hires-lp、モジュレータがDSD5v2 256+fsです。まだ全部調べたわけではなくてちょっと幾つか試しただけですが、今のところ音飛びがなくちゃんと正常に再生できて、かつ自分の気に入る音が出る組み合わせです。

今後、CPU/GPUの性能が向上して今は聴けない設定が聴けるようになることを期待しています。そしてできれば価格も下がってくれたら嬉しい。本当のところ、今すぐにでもRTX3090が欲しいのですが高くて買えずにいます。

そしていつかはDSD2048!聴いてみたい!どんな音かワクワクします。

DSD2048が良いのだったらDSD4096はもっと良いのか、じゃあDSD8192はメチャクチャ凄い音が出るのかと言われれば、それもどうかと思います。

このまま倍々にしていけば、音が良くなるのもいつかはどこかで頭打ちになるんでしょう。まさか無限に良くなっていくということはありえないと思います。

しかしDSD256とDSD512の差と、DSD512とDSD1024の差を比較する限り、頭打ちはもうちょっと先になる気がします。

さてDSD2048はどんなにスーパーリアルな音になるんでしょうか。DSD2048対応のDACを今から心待ちにしています。


にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村